野菜保存の12のNG:温度と水分コントロールでフードロスをなくそう!

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鮮度が命の野菜は、毎日買い物に行き、新鮮なうちに使い切ることが理想です。とはいえ、実際には買い物に行けない日もあります。

それだけでなく、たとえば、

・実家から大量の野菜が送られてきた
・スーパーの安売りで野菜をまとめ買い
・有機野菜を取り寄せたけれど、なかなか使い切れない

など、野菜の保存に頭を痛めたことありませんか?

野菜の鮮度を保っておいしく食べるための保存法は、温度と水分の管理がキーになります。

管理のヒントは、その野菜や果物の原産地、もしくは旬の時期の気候です。たとえば夏野菜は、低温が苦手。畑でどんな姿で育っていたかも参考になります。大根や青菜は縦に伸びて育ちますから、保存する時も同じように立てた状態が望ましいです。

教科書がなくとも、その野菜にとってどんな状態が心地良いかを想像すれば、最適な保存方法が見えてきます。今回は、これでOKと思われがちな野菜の保存法に対して、より適した保存方法を具体的に紹介します。

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野菜保存12のNG

NG1:人参・新玉ねぎは根菜だから必ず常温保存

人参玉ねぎ

根菜は常温保存の方が良い、というのは何となく知っている方も多いのでは。しかし、常温保存に向かない根菜もあるのです。たとえば、人参と新玉ねぎです。

 人参は、冬場は常温保存できます。しかし、気温が上がってくると、特に泥を取ってしまった洗い人参は傷みやすくなります。冬場以外は、1本ずつ新聞紙で包んでポリ袋に入れ、立てた状態にして冷蔵室で保存しましょう。

 新玉ねぎは水分が多いので、常温ではすぐに傷んでしまいます。人参と同じ手当てをして、冷蔵室で保存してください。

ふつうの玉ねぎは、風通しのよい冷暗所に吊るすなどして常温保存しましょう。

NG2:トマト・キュウリは、冷蔵庫で保存が必須

トマト、きゅうり

夏が旬のトマトやキュウリは、冷やすとひときわおいしく感じます。しかしずっと冷蔵庫に入れておくと、水っぽくなったり、柔らかくなったりする「低温障害」を起こします。

 トマト、キュウリ、ナス、バナナなどの低温に弱い野菜や果物は常温保存が基本ですが、あまりに暑い時期や、すでに完熟している果物などは、冷蔵室より温度が高い野菜室に入れるようにしましょう。

野菜室に入れる時は、ペーパータオルで1個ずつくるんでポリ袋に入れておくと良い状態で保存できます。もちろん、食べる数時間前に野菜室に入れてちょっと冷やすのは問題ありません。

ちなみに、キュウリは薄切りにして塩もみすれば冷凍も可能ですし、トマトは丸ごと冷凍できます。冷凍トマトは、生食には向きませんが、皮が簡単に剥けるようになり、トマト煮などの加熱調理用と考えれば、かえって扱いやすくなっておすすめです。

ナス、キュウリは薄く切って干すのもおすすめ。保存性が高まり、味に凝縮感が出て、面白い食感になります。干し加減はお好みで。

NG3:青菜はそのままカットして冷凍する 

青菜

青菜は毎日でも摂りたい野菜ですが、根元に入り込んだ土を落とすなど、下処理が面倒です。まとめて切って冷凍すれば便利ですが、どう冷凍すればいいのでしょうか?

野菜の冷凍は、かためにゆでたり蒸したりする加熱処理(ブランチング)してからが原則です(一部例外あり)。ブランチングすることで、野菜の細胞が壊れるのを最小限にとどめ、酵素の働きも抑制して、良い状態で長期保存できるのです。

解凍してみると違いは明らか。ブランチングして冷凍した青菜は、水っぽさがなく、シャキシャキした食感も残っています。

 例外として、生のまま冷凍できる野菜もあります。

せん切りにしたピーマン・パプリカ、にんじん、キャベツ。小ねぎのなど刻んだ薬味や刻んだアボカド。すりおろした大根や長芋。いずれも刻んだりすりおろしたりすることが条件ですが、生で冷凍してもおいしくいただけます。

 ちなみに、青菜を冷蔵保存したい場合は、まずボウルなどに根元を浸けて水を吸わせます。それから、乾いたペーパータオルで包んでポリ袋に入れて、冷蔵室に立てて保存してください。1週間ほどもちます。

NG4: レタスは冷蔵してすぐに食べないとダメ

レタス

あっという間に鮮度が落ち、しなびて色も悪くなるレタス。みずみずしさを保ったまま長く保存できる、とっておきの裏技があるのです。

それは、芯の切り口を23ミリ切り落として、切り口に小麦粉か片栗粉を塗り付け、その状態で新聞紙にくるんで、ポリ袋に入れてから冷蔵室へ。実験では、2週間後もシャキシャキした食感が楽しめたとか。小麦粉や片栗粉が、切り口から水分が蒸発するのを防いでくれるのです。

NG5:カボチャはそのままラップで包んで野菜室へ

カボチャ

丸ごとのカボチャを切って残りを保存する時、そのままラップに包んでいませんか?かぼちゃはワタから傷みはじめるので、スプーンなどでワタをかき出すのをお忘れなく。ワタを取り除いたら、ラップでぴっちり包んで野菜室に入れましょう。

似たようなタイプでは、カットしたゴーヤも、保存する時はワタをかき出してからにしましょう。

NG6:セロリの葉は使い道がなくて捨てちゃう

セロリ

セロリの茎はいろいろ使えても、たくさんついてくる葉は持て余してしまうという方も多いのでは?セロリの葉は栄養価が高く、捨てるのはもったいない部位。

 一番簡単なのは、生のままフリーザーバッグに入れて冷凍してしまう方法です。凍ったら袋を揉んで砕いてください。料理の青みとして、またはカレーやパスタ、スープに混ぜるなどけっこう使えます。

 また、刻んだ葉を佃煮にするか、ちりめんじゃこやかつお節、ごまと一緒にふりかけにすると独特な香りが食欲をそそり、驚くほど美味しくいただけます。独特の香りが食欲をそそり、驚くほどおいしくいただけます。火を通すと、嵩もかなり減るので一石二鳥。わが家は、セロリふりかけを覚えてから、セロリは大株で丸ごと買っています。

NG7: トウモロコシは皮つきならもちそう

とうもろこし

トウモロコシは、蒸したり焼いたりする時に、最後の皮を残して加熱すると旨味が逃げないといいます。ということは、皮つきはもちがいい? と考えたくなりますが、さにあらず。

 「トウモロコシはお湯を沸かしている間に収穫すべし」という言葉もあるくらい、鮮度が落ちやすい野菜なのです。買う時はなるべく皮つきを選んで、帰ったらすぐに加熱してしまいましょう。

 そのまま茹でるか蒸すかして、冷めたらラップで包んで冷蔵すれば、1週間はもちます。または、加熱後に実を軸から外してフリーザーバッグに入れて冷凍します。3ヶ月ほどもち、自家製冷凍コーンが楽しめます。

NG8:大根やカブは、丸ごとそのまま野菜室へ

大根

カブは葉付きで売られていることが多く、大根もみずみずしい葉付き大根を見るとつい手を伸ばしたくなります。

 葉がそのままついている場合は保存しにくいので根と分けますが、よく販売されている、少しだけ葉の残った状態の大根はどうしていますか?

実は、葉の部分をそのままにしておくと、大根の水分が抜けてすぐにスカスカになってしまうのです!

 大根やカブは、買って帰ったらすぐに、葉の部分を根元から切り落としましょう。根を丸ごと保存する場合は新聞紙でくるんで冷蔵室に。カブの場合はさらにポリ袋に入れるとよいでしょう。

長い大根は半分にカットしてラップで包み、立てて冷蔵室に入れても良いです。葉はすぐに茹でるか、刻んで塩もみしておくと鮮度を保てます。

NG9:洗いも泥つきもゴボウの保存方法は同じ

ごぼう

スーパーで売られているゴボウは、肌が白い「洗い」と、泥がついたままの「泥つき」があります。どちらを買うかで、保存法や保存期間が変わってきます。

長めに保存したいなら、泥つきを買うのがおすすめ。新聞紙で包んで冷暗所に立てておけば、1ヵ月はもちます。同じ状態で冷蔵室に入れれば、2ヵ月もたせることもできます。

 洗いごぼうは冷蔵庫に入る長さにカットし、ラップかポリ袋で包んで冷蔵室で立てて保存します。1週間以内に使い切りましょう。

NG10:バナナはその辺に置いて常温保存

バナナ

小腹が空いた時や朝食などに便利なバナナは、一年を通して常備している方も多いでしょう。買って帰ったら、台所のカウンターなどにそのまま置いていませんか?

バナナは接触した部分から傷んでいくので、保存する時は吊るした方がいいのです。最近は、「バナナスタンド」という専用の小物も売られていますし、S字フックでも十分です。

比較実験したサイトによると、見た目は同じように茶色くなるのですが、皮を剥いたときの傷み具合と味が全く違ったという結果が出ていました。

cf.「バナナスタンドで、本当にバナナは長持ちするのか?」

NG11:キノコはパックのまま野菜室へ

きのこ

キノコはパック詰めで売られていることが多く、そのまま冷蔵室や野菜室に入れてしまいがちです。しかし、水気に弱いキノコは湿気で蒸れてしまい、あっという間に鮮度が落ちてしまいます。

 一番おすすめなのは、冷凍です。1ヵ月もち、旨味も増すというおまけつき。一口大にほぐしたりカットしたりして、フリーザーバッグに入れて冷凍します。袋の中でなるべく薄く均等に伸ばしてから冷凍すると、少量ずつ使えて便利です。料理には凍ったまま使います

あらかじめ何種類か混ぜてミックスきのこにしてもいいでしょう。

NG12:ジャガイモは単体で保存する

じゃがいも

ジャガイモはそのまま保存すると発芽してしまいます。芽には天然毒素が含まれており、加熱しても毒素が残ると食中毒を起こす可能性があります。

ジャガイモを長く保存したいときに、この発芽を抑制するキーワードがエチレンガス。野菜や果物が放出する成分で、追熟を促す作用があります。

エチレンガスよく出るものとしては、りんごが代表的です。実は、ジャガイモをりんごと一緒に保存すると、ジャガイモの発芽を抑制してくれるのです。

このエチレンガスの作用を使えば、果物を早く食べ頃にすることができます。たとえば、まだ固いキウイフルーツや柿と、りんごを一緒にポリ袋に入れておくと追熟が進みます。

ただし、周りの野菜や果物を早く傷ませる原因にもなるので、エチレンガスを出す野菜や果物を保存する時は、ポリ袋で密封しましょう。

 ちなみに、りんご以外でエチレンガスをよく出すものとしては、ブロッコリー、メロン、アボカドがあります。

野菜保存のNG・まとめ

最後に、野菜保存のためのツールをご紹介します。

常備しておきたいのは、ペーパータオル・新聞紙・ラップ・ポリ袋・フリーザーバッグ。ほとんどの野菜や果物が、これらを組み合わせることで手当てできます。

ペーパータオルと新聞紙は水分をコントロールし、冷えすぎないように守ってくれます。ポリ袋やラップ、フリーザーバッグは乾燥や酸素から守る働きがあります。

買い物から帰ってきたら、当日使う分以外はすぐに手当てします。きちんと手当てすれば、いつもより長持ちし、しかも美味しくいただけます。最初は面倒かも知れませんが、その美味しさを知ればクセになりますよ。

 

今回は、野菜のNG保存法を12個ピックアップして、それぞれに適した保存方法を見てきました。フードロス削減にもつながり、生産者・地球環境・自分自身にもメリットがある“三方良し”のエコな食生活を実現しましょう。

※出典:『もっとおいしく、ながーく安心 食品の保存テク』徳江千代子(朝日新聞出版)