日本は寒い寒い年始のようですが、皆様はいかがお過ごしでしょうか。
こちらは幸い寒さはそれ程でもなく、晴天にも恵まれた静かな年始を過ごしております。
■製作年:2017年
■サイズ:35.5cm x 52cm
■素材:透明水彩画に水彩画紙の貼り絵
■所蔵:個人
■画像クレジット:ⒸKANA HARADA, Photo by Makoto Takemura ※無断転載禁止
今週の作品は、2017年作の “TO THE RESCUE” 。前回の “PHONE HOME” 同様、ここダラスの画廊での第二回目の個展で発表した、貼り絵スタイルの水彩画シリーズのひとつです。
「溢れる愛と光と勇気を積んで、世界中の真っ暗闇、地の果て、誰も知らない小さな小さな隅々にまで、今日も寸暇を惜しんで出掛けて行く、それゆけレスキュー隊!」と、小回りの効く宇宙船になった気持ちで作った作品です。
2017年末〜2018年春までの数ヶ月は、最も近しくしていた長い長い付き合いの、大切な女友達3人を、立て続けにあちら側へ見送らなければなりませんでした。
この作品の背景の水彩画は、一時帰国中のある日、3人の中で唯一東京にいた若い妹分といつもの「大人の遠足♪」に出かけた時に体験した、山道のエネルギーを描いたものです。
天に向かってまっすぐに伸びる高い高い木々の一本一本が、まるで神社のような響き、佇まいでした。それらの木々が、深い山肌から私達をそれはそれは暖かく見下ろしてくれてくれていて、なんとも言えない不思議なハグ/抱擁をずっとしてもらっているような気がしました。
それが忘れられず、帰宅してからすぐに筆を取りました。でもその時は宇宙船も光もまったく降りては来なかったので、それ以上どうするかなどのプランもないまま、アメリカに持ち帰りました。
その約一年半後、あの世へ旅立った妹分の応援があったのでしょう、心に宇宙船などが光と共にスイスイと降りて来て仕上げることができた、そんな思い出がある作品です。
コロナ禍が続く中、皆それぞれが日々なにかと戦い、不安や難しい状況を乗り越えようと模索し、陰で涙を拭きながらなんとか前へ進もうとしているはず。
私には何もできませんが、縁あってこうして作品を見て頂ける方々にだけでも、一筋だけでも、光が届きますように、といつも願っています。
八方が塞がっているように思える時、フト*上を見上げれば、天はいつも両手を大きく広げてくれています。曇りの日でも、そこからは明るいエネルギーがいつも燦々と降り注いでいます。
闇は深ければ深いほど、暁は近い。
そんな想いを持ち続けながら、より明るい年にするべく、一筆一筆、今日も参ります♪
xoxo