LITTLE MONSTER:原田佳奈の世界_11

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カルチャー
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まさに激動のアメリカ合衆国ですが、皆様はどんな一週間をお過ごしでしたでしょうか。

■タイトル:LITTLE MONSTER
■製作年:2012年
■サイズ:43cm x 51cm x 33cm
■素材:foam sheet and mixed media
■所蔵:個人
■画像クレジット:ⒸKANA HARADA, Photo by Makoto Takemura ※無断転載禁止

今週の作品は、先週につづき「怪獣」つながり、と言うことで、”LITTLE MONSTER” です。

これは、先週の作品”TINY MONSTER”のいくつか前に作ったもので、この作品の本体も、木の根です。いつも散歩にゆく近所の湖畔で、たまに流木がそこここに山積みになっている時に、そんな山の中から見つけたものです。

しかしこんなものは見たことがなかったので、はじめはオッカナビックリ。今考えてみると、大体よく触ってみれたなと思います。(笑)

が、私にはあまりにも魅力的で、どうしてもおいては帰れず、持ち帰ってからとにかく洗ったり天日に干したりなどなど、できる限り思いつく限りの”下処理”を施しました。後日、植物に詳しい友人に訊ねてみたところ木の根だと言うことがわかり、余計にワクワクしました。

見つけた時に、ひと目見てどんな作品にするかは既に心は決まっていました。自然がプレゼントしてくれた、こんなワクワクするサプライズに心からの感謝を込めて、好奇心旺盛な遊び心の塊!そんな喜びと楽しさとイタズラ心溢れる、可愛い小さな怪獣のようなこの木の根の響きを引き出し、表現したい!と思いました。

まずは温かみのあるなんとも良いトーンのグレーのフォームシートで、キノコのような葉のような傘をいくつか作り、裏にはまたちょいと小洒落た柄を描いてみました。

原田佳奈「LITTLE MONSTER 」2012ⒸKANA HARADA, Photo by Makoto Takemura .Unauthorized reproduction prohibited.(無断転載禁止)

白のフォームシートと組み合わせた茎は、ちょっとボーダーのタートルネックか襟巻きかソックス?のようでもあります。銀色の絵の具も使用してみました。

ツヤのある鈴のついた待ち針には、アンテナの役目をしてもらい、音色もなかなか素敵です♪

原田佳奈「LITTLE MONSTER 」2012ⒸKANA HARADA, Photo by Makoto Takemura .Unauthorized reproduction prohibited.(無断転載禁止

 

本当に楽しいプロセスだったので、またこんな自然のサプライズに恵まれたいなー。。。!と常に思っています。

この作品は、隣町のある大学内のギャラリーで、2人展を依頼された時に作ったものです。2人展とは言え、それぞれのスペースを頂けたので、ダブル個展と言う形でした。

この時も、手持ちの木のベンチやスツールをすべて使い、作品のメインカラーは白で、明るいパステルカラーが差し色、と言う展開にしました。

原田佳奈「LITTLE MONSTER 」2012ⒸKANA HARADA, Photo by Makoto Takemura .Unauthorized reproduction prohibited.(無断転載禁止

何よりも嬉しかったのは、会期中、私の個展会場が学生達の間で密かに”ホワイトルーム”と言う愛称で呼ばれていた、と聞いたことでした。

学生達は、アルバイトや授業の合間に毎日のように個展会場に通ってくれており、それぞれベンチに座ってホッと10分〜20分、一息ついてはイザ、再び仕事へ!授業へ!とそんな気分転換/エネルギー補給/深呼吸の場として使ってくれていた、と言うことでした。

ある音楽科の学生は、天井から下がる我が作品の下の床に何時間も仰向けに寝そべり、曲を書いたそうです。その時のコメントが切々とノートに2ページ分、ビッシリと綴られていました。

冥利に尽きる、とはまさにこう言うことだなーとつくづく嬉しく、心打たれ、今でも忘れられません。これだから個展は*コタエラレナイ*、本当に特別な喜びがあるわけです。

これからもいろいろな空間で、その時その時の”原田佳奈ワンダーランド”を創ってゆきたいと思っています。

そんなことを考え始めると、やりたいことがあり過ぎて頭も心もパンパン!夜は本当に眠れなくなるので、まーまー落ち着け、落ち着け、といつも自分で自分を羽交い締めにして、目の前にある作品に今日も専念します。(笑)

ではまた!紅葉美しい素敵な週末をお過ごし下さい。

日本の美味しい栗が食べたい、原田佳奈でした♪

xoxo

>>>『原田佳奈の世界』一覧はこちら

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この記事を書いた人
原田佳奈

1962年東京都生まれ。水彩画、造形作家。子供時代の数年をニューヨークのロングアイランドで過ごす。帰国後高校時代夜学でデッサン等を叩き込まれ、現在テキサス州ダラスにて水彩画や立体作品を作り続けている。寅年B型双子座。

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