世界有数の“食品ロス”大国・ニッポン!今日からできる家庭の取り組み

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フードロスライフスタイル
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年間51キログラム。
これは、何の数字がご存じでしょうか。

正解は、日本の人口ひとりあたりの「食品ロス」の量です。

食べられるのに捨てられる食品を指す「食品ロス」「フードロス」という言葉。以前から話題になっていますが、昨年10月1日から「食品ロスの削減の推進に関する法律」が施行されました。

国を挙げて対策に本腰を入れるようになり、ニュースなどでも取り上げられる機会が増えています。

日本は、実は食品ロスでは世界トップレベルという、不名誉な状況にあります。食品ロスの量は年間643万トン、日本の人口ひとりあたり年間約51キログラムもあるのです。

日本は食料自給率(カロリーベース)が38%で、食料の多くを輸入に頼っている国。食品ロスを通して見ると、食料を大量に輸入して大量に廃棄している、まさに“MOTTAINAI”姿がリアルに浮かび上がってきます。

でも、私たちにもできることはあって、食品ロスは、ひとりひとりの小さな努力の積み重ねでしか解決しないことは確かなのです。

日々の暮らしの中で、食品ロスをどう減らしていくか。基本・実践・応用編に分けて紹介していきます。

※文中の店舗、アプリ情報は、2020年1月時点のものです。

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1.食品ロス対策の基本:「期限」と「量」を知る!

1-1.消費期限と賞味期限の違い

賞味期限

食品の包装には、いつまで食べられるかを示す日付が印字されています。この日付、実は食品によって2種類あるのをご存じですか?

ひとつは「賞味期限」。そしてもうひとつが「消費期限」です。

まず、おなじみの賞味期限は「おいしく食べられる期限」のこと。

この日を過ぎたからといって、即食べられないというわけではありません。状態を確認して、問題なければ食べられます。カップ麺、スナック菓子、缶詰、飲料など比較的長持ちする食品に適用される期限です。

消費期限は「安全に食べられる期限」のこと。

その日を過ぎてしまうと、安全性が担保できないので、食べないでくださいという意味です。ケーキや豆腐など傷みやすい食品に使われます。

これを知るだけでも、「期限切れだから捨てよう」を減らせそうですよね。

ただし、注意点がひとつあります。いずれの期限も「袋や容器を開けないままで、保存方法を守って保存していた場合に有効」という点です。

開封してしまったものや、保存方法が適切でない場合は、期限より前に傷んでしまうこともあります。

1-2.食べきれる適量

食べ残し(写真AC)

次に、自分の「食べきれる適量」を把握しましょう。

もちろん、どなたも自分が食べきれる量を大体は把握しています。だからこそ、たとえば定食屋さんで「ごはんは半分にしてください」というようにコントロールできるわけです。

問題は、自分で料理を作る時です。
・足りないのが不安で、ついつい多めに作ってしまう。
・こどもは巣立ってしまったのに、たくさん作ってしまう習慣が抜けない。
・食事の準備を楽にしたくて常備菜を作ってみたけど、食べきれない。

食べきれる適量の把握に必要なのは、ズバリ今のライフスタイルの棚卸しです。

・足りない不安はどこから来ているのか?
・こどもが巣立って心に空いた穴は、どうやったら解消できるか?
・世間ではもてはやされているけれど、常備菜は自分のライフスタイルに合っていないのでは?

場合によっては、直視するのがつらいこともあるかもしれません。もちろん、一気に変える必要はありません。今の自分に無理なくできることを、スモールステップではじめてみましょう。

放っておくと、知らず知らずに“贅肉”がついてくるのが暮らしの宿命です。食べきれる適量についても、今までの失敗を振り返りつつ、ときどき棚卸しをしてみるのがいいかもしれません。

自分の暮らしもアップデートしつつ、社会貢献もできて、まさに一石二鳥ですね。

基本編の次は、実際の生活の中で押さえたいポイントを実践編として見ていきましょう。

2.食費ロス対策の実践:状況に応じた心掛け

2-1.買う時に食品ロスを出さない取り組み

買い物(写真AC)

買い物前の「在庫チェック」

買い物に行く前に、冷蔵庫やパントリーの在庫チェックをしていますか?

家に入ってくる食品の量をコントロールするには、買い物の精度を上げる必要があります。買い物の精度を上げるには、在庫の把握はマストです。

とはいえ忙しい毎日、いちいちチェックするのは面倒ですね。

そんな方には、おすすめの方法が2つあります。
・使い切った時や気づいた時にメモを習慣づける方法です。冷蔵庫の近くに小さなホワイトボードを用意して書き込むようにすると楽です。
・買い物前に冷蔵庫やパントリーの中をスマホで撮影する方法。これが一番簡単かもしれません。

商品は手前から取る「てまえどり」

さて、お店へやってきたあなたは、牛乳の売り場へ行きます。この時、少しでも消費期限が長いものをと、奥から取っていませんか?

これぞ、食品ロスにダイレクトに加担するNG行為。消費期限が短い食品の「とりあえず買い」はやめて、手前のものから取る「てまえどり」のクセをつけましょう。

買い物しない日「ノー・バイ・デイ」を設定

そして、ときどき実践してほしいのが「ノー・バイ・デイ」、一切買い物しない日をつくる方法です。

買い物しないとなると、今手元にある食料品に目が向きやすくなります。管理が上手な人でも、使い忘れの1個や2個はあるもの。在庫チェックと使い切りのいい機会になります。

この方法は、特に毎日のように買い物している人には有効です。まとめ買いしている人は、買い物の日を1日パスしましょう。

「ノー・バイ・デイ」に慣れたら、「ノー・バイ・ウィーク」にチャレンジしてみてください。さらに効果が期待できます。

2-2.作る時に食品ロスを出さない取り組み

調理(写真AC)

「適切な保存方法」で長持ち

買ってきた食品は、適切な方法で保存しましょう。
>>>これはダメ!食品・食材保存のNGを知って、ムダなく美味しく安全に。

食品の保存方法は教わる機会がなかなかないので、意外な落とし穴があるものです。適切な保存ができれば、それだけ長持ちさせられ、食品ロスも減らせます。

「リメイク&アレンジ」でおいしく食べきる

料理を余らせてしまった翌日、温め直して食べるのは気が進まない時もあります。

そんな時は、別の料理にリメイクしたりアレンジしたりできないか考えてみましょう。

余ったパスタを翌日オムレツにするのは、イタリアでは定番。ポトフにトマト水煮缶やカレールーを入れれば目先が変わります。おでんの汁はうどんのつゆに流用できます。

「予定の共有」で作る量をコントロール

家族がいる人は、他の家族と予定を共有するのも大事なポイント。

連絡ミスで、夕食がひとり分余ってしまった……という話はよく聞きます。

作る人は他の家族の予定に敏感ですが、作ってもらう家族は無頓着になりがちです。

自分が作ってもらう立場ならば、ふだんから食事スケジュールの共有は意識して、料理にムダが出ないようにしましょう。

3.〈応用編〉スマホアプリでオトクに食品ロスに取り組む

スマホを使う(写真AC)
ロスになりそうな食品を救う「フードシェアリングサービス」があるのをご存じですか?

スマホ時代だからこそ可能になったサービスで、何より手軽なのが魅力です。

近隣の飲食店で余ってしまった料理を検索し、格安で買い取れるアプリがあります。

いずれも、まだおいしく食べられるのに廃棄の危機に瀕している料理を救おうというのがコンセプトです。代表的な4つを見ていきましょう。

・「Reduce Go
月定額1980円(税別)で、1日2回まで無料で食品を受け取れます。利用料金の2%が社会活動団体に寄附されます。関東と名古屋で展開し、今後拡大していく予定。

・「TABETE
月額無料で、店が設定した割引料金で食品を受け取ることができます。東京、埼玉、神奈川、石川で展開中。

・「No Food Loss
コンビニや小売店で発生している余剰食品を買い取る割引クーポンが発行されます。月会費や手数料が一切かからず、購入時に代金を支払うのみというのが、他のサービスと大きく違う点です。

購入点数に制限はなく、まとめ買い機能があります。購入金額の一部はアジアやアフリカのこどもたちの給食費として寄附されます。

・「FOODPASSPORT
テイクアウトではなく店内での食事に特化しています。関西圏からスタートしましたが、2019年10月から関東でもサービスがはじまりました。

飲食店の余剰食材を使ったおまかせメニューが、月定額980円(税別)で月10回まで食べられます。月額利用料の一部が、食品ロスを減らす活動、フードバンク活動をしている団体に寄附されます。

ダウンロードするだけなら無料なので、自分のライフスタイルにどのアプリが合いそうか、チェックしてみてもいいかもしれません。

飲食店でプロが作った食品や、おなじみのコンビニフードが割安で手に入る上に、食品ロス削減には確実に貢献できるわけですから満足感は期待できそうですね。

4.まとめ

以前から問題視されていた食品ロス問題は、法律ができたことで食品業界・飲食業界をあげての取り組みに変化してきています。消費者の意識の変化もあって、むしろビジネスチャンスと捉える向きも。

持続可能性を厳しく問われる今、大量生産・大量消費を前提とした考え方は時代遅れを超えて、人類の罪といっても過言ではありません。

食品ロスは、今話題のSDGs(エスディージーズ/持続可能な開発目標)*1とも密接な関係があります。あなたの暮らしを“持続可能”なものにするためにも、ぜひ自身のリアルなライフスタイルから、食品ロス削減のためにできることを探してみませんか。

*1 SDGs……Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)の略称。2015年の国連サミットで採択されたもので、2016年から2030年までの15年間で193の国連加盟国が共有する、持続可能でよりよい世界を目指す国際目標のこと

※参考URL
・政府広報オンライン「もったいない!食べられるのに捨てられる「食品ロス」を減らそう」

ライフスタイル
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この記事を書いた人
くりもときょうこ

総合出版社で14年間編集経験あり。青年誌、女性誌、男性週刊誌、児童書と脈絡のないキャリアのおかげで、インタビュー、企業取材、ライフスタイル、旅、食、カルチャー、医療等幅広い雑食系編集・ライターに。長野県の村在住。

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