ここテキサス州ダラスもこのところ急に秋らしくなってまいりました。ハロウィーンに向けて、大きなカボチャがあちこちの店頭にゴロゴロ並んでいます。皆様はどんな秋をお過ごしでしょうか。
■製作年:2010年
■サイズ:115cm x 82cm x 76cm
■素材:foam sheet and mixed media
■所蔵:個人
■画像クレジット:ⒸKANA HARADA, Photo by Makoto Takemura ※無断転載禁止
今回は、“無限なる夢と希望と喜びと冒険に向かって、空飛ぶ心のとまり木”です。
この作品も前回と前々回ご紹介させて頂いた作品と同じ個展で発表したものです。
この枝と初めて向き合った時、どこの節から、どんな何かがいくつ咲き、腕をピュン!といくつ伸ばし、私や見る人を乗せ、炸裂しながら大冒険に向かって、どこまで遠く高く飛んで行ってくれるのか……そんなことがドンドン元気よく響いてきて、それはそれは楽しかったことを思い出します。
上は花火のように元気よく咲く花たち。
下はクルクル回りながら大空を駆け抜ける車輪です。
和菓子と言えば、私は酒の肴で育ったので、子供の頃からどちらかと言うと甘党ではなく、結婚してしばらくしてからやっと「あら、美味しい♪」と思った程度でした。
でもある日、「甘いものは見ているだけでも幸せ!」と言う、大の甘いもの好きの従姉妹の一言に心動かされて以来、視覚的に(色合いなど)かなり糖分が高そうな作品を作るのも大好きな自分を発見しました。
そういえば、作品に対して頂くコメントの中に、よく「美味しそう!」「食べてみたい!」と言う言葉があります。自分でも気がつかなかった本能?とでも言うのでしょうか。目指すところは「美味しそう」でもあります。内緒です。(笑)
「美味しそう」と言うキーワードついでにもうひとつ:「とまり木」。鳥かごシリーズを作っていた流れもあって、タイトルなどにもよく使った言葉です。
皆がソッとホッとできる自分だけの場所、元気を取り戻せる拠り所。尊い座。大切にすべき/されるべきそれぞれの命。
これは、私自身頭でわかっていても、この手で、すべての感覚で魂で、どうしてもつかみたい、つかんで作品を通して届けたいことであり、そんな模索を本格的にし始めていた、私の40代のプロセスを表している一言のようにも思います。
見つめざる終えない現実だけに焦点を合わせるのではなく、もっともっともっと夢を見て、想像力を磨き上げ、それを未来に刻印してゆきたい、と思っています。
空飛ぶとまり木が、皆様をスイスイッ*と素敵な週末に向けて、お迎えにあがれる日を夢見ています♪