【プロに聞く】女性が考える、40代からの不動産対策ガイド

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子どもが大きくなって手狭になった、反対に子どもが独立して持て余している、思いがけない相続があったなど、40代になって住まいを見直す機会があった方もいるのではないでしょうか?

今ある家を売却して住み替える、賃貸に出して引っ越す…また最近、テレビ番組“幸せ!ボンビーガール”の森 泉さんや、“有吉ゼミ”のヒロミさんで話題となっているDIYで、自らリフォームやリノベーションをするなど選択肢はたくさんあります。

しかし、経験がないのに40代、50代になって自分でリフォームをするのはなかなか大変ですし、そもそも自分の家がリフォームに適した物件とも限りません。

住まいに関する疑問や不安を解決理想の住まいを手に入れるには、子どもの独立や親の介護、自身の老後を含めた未来のライフスタイルを予測し、長期的な見通しを立てておくことが大切です。

40代から起こりがちな住まいの悩みについて、住まいや相続、ライフプランの総合的なコンサルティングを行なっている、株式会社リビングインの相樂喜一郎さんと馬場紘司さんにお話を伺いました。

相楽氏相樂喜一郎(さがらきいちろう)
外資系証券や大手不動産会社を経て、2012年より、都内を中心とした不動産オーナーに各エリアの金融機関と組み、相続対策を実行。現在は、東京、麻布十番エリアにある不動産を専門に売買・賃貸仲介を行う株式会社リビングイン代表取締役社長。
馬場氏馬場紘司(ばばこうじ)
2011年に不動産会社を設立。以降、賃貸管理業、内外装業、不動産投資家のエージェントなどに携わる。2018年株式会社リビングイン入社。営業部長として不動産のバリューアップおよび、空室状況やロケーションに応じたコンテンツ提案を得意とする。
監修:相樂喜一郎  インタビュー:阿部由貴

1.40代、50代に多い住み替えと旧宅の扱い方

40代、50代は家族構成の変化や介護など住み替えを検討する方も多いと聞きます。実際のところ、40代以上の方はどういうことがきっかけで住み替えをされることが多いのでしょうか?

1-1.住み替えのきっかけ

相樂さん
相樂さん

単身、家族問わず、転勤や転職など仕事が理由で住み替えるケースが多いです。

馬場さん
馬場さん

家族関係で住み替えるという方もいらっしゃいます。

家族関係とは、 どのようなものですか?

馬場さん
馬場さん

たとえば子どもが大きくなって手狭になるとか、独立して住人が減る、などですね。

そうした場合、今持っている物件は手放すことが多いですか?

相樂さん
相樂さん

実はそうでもないのです。子どもが独立した場合は、いつか子どもが戻ってくることを考えたり、子どもの物や思い出があるからと、本当はコンパクトで便利な暮らしをしたいと思いつつ、そのまま住み続ける人も多いです。

馬場さん
馬場さん

ただし、戸建に多いのですが、そのまま住み続けることによる将来的な負担などを検討しなければならないケースもあるため、家族構成や売却価格を鑑みてアドバイスするようにしています。

たとえば、この世代ですと親の介護が必要になる場合がありますね。その場合、物件はどうされる方が多いのでしょうか?

相樂さん
相樂さん

ちょうど40代から50代の親世代にあたりますが、一人暮らしをされている高齢者が施設に入るタイミングで売却する。こういうケースがここ5年で増えている印象があります。売却費用を施設の入居費用に充てられて、子どもたちも助かったという例は多いです。

高齢の親に代わって、40代や50代の子どもが決断や手続きをすることが多くなりますよね。

相樂さん
相樂さん

親として子どもに迷惑かけたくないという思いを抱いている方が多く、お互いに納得して決断されている方がほとんどだと思います。

1-2.売却や賃貸を決めるポイント

住み替えや相続で今後住む予定のない家がある時、売却するか賃貸に出すかを決めるポイントはありますか?

相樂さん
相樂さん

人口が減っている影響で、売りたくても売れない家が増えているため、将来的に売買や賃貸のニーズがあるかを考えなくてはいけません。

今後もニーズがありそうな家は賃貸に出すのも良いですが、そうした家は少ないでしょう。歴史的な価値がある家や将来的に誰かが住む約束になっているなどの事情がない限り、一度は売却を考えた方がいいと思います。

持っている家が将来的に価値があるかどうかを見極めるのは難しそうです。

相樂さん
相樂さん

一番大切なのは立地です。家の設備やデザイン面で差をつけるのは難しくなってきていますが、立地だけは変えられません。

馬場さん
馬場さん

東京オリンピックで家の価値が上がるという情報を聞いて売却を迷っている方も見受けられますが、一般的な家がオリンピック需要に関連することはあまりないと思います。

それよりも人気の街にある、外観や内装が綺麗、シャワーヘッドが新しいなど、住む人目線の視点を持つことが大切です。

住まない家は、賃貸に出すよりも売却を検討すべきということでしょうか?

馬場さん
馬場さん

はい。短期間賃貸に出して数年で売却となるとかえってコストがかかるので、賃貸に出す場合はある程度の期間、賃貸運営をする覚悟が必要です。

ファミリー層に貸し出すと長期間住むケースも多く、こちらのタイミングで売却したり、再び住むといったことが難しくなるので、貸し出すのであれば期間を最初にはっきりと決めておきましょう。

2.家選びのコツ

2-1.賃貸に住む

新しい住まいを決めるコツを伺っていきたいと思います。

相樂さん
相樂さん

転居先の土地勘がない場合は、一度賃貸に住むことをオススメします。不動産会社やインターネットの情報にはない、住んだからこそわかることがたくさんあるからです。

すぐに買わなければ手に入らなくなってしまうような貴重な家は少なくなっていますし、家の価格自体も頭打ち気味なので、慌てて買う必要はないでしょう。

馬場さん
馬場さん

これからの家選びは将来的に売れるか、貸せるかという見通しを立てておくのが大切だと思います。

2-2.一軒家とマンション 、それぞれのメリット・デメリット

一軒家とマンションのどちらが自分に合っているかの見極め方はありますか?

相樂さん
相樂さん

それぞれメリットとデメリットがあるので、自分がどういったライフスタイルを目指しているかをはっきりさせることが重要です。

庭がある家で子どもを育てたい、DIYやリフォームが好きという方なら一戸建てが合っているでしょう。

一戸建ては、土地が資産として残るのも魅力に感じます。

相樂さん
相樂さん

そうですね。ただし土地の価値も人気エリアを除いて、今後は下がっていく可能性が高いと思います。

一戸建ての場合、敷地を含めた家に関わることすべてに責任を持たなくてはなりません。草むしりや簡単な修理も、年を取ってくると結構な負担となります。

お話をうかがい、将来を考えるとマンションの方が住みやすいように感じてきました。

相樂さん
相樂さん

マンションは管理費や修繕積立金などを払っている分、管理の負担は少なくなります。実際に子育て世代も駅前マンションに住むケースが多くなっていますが、騒音トラブルや他の居住者とのトラブルも起こりやすいので、一概にマンションの方が住みやすいとは言えません。

馬場さん
馬場さん

私自身も保有マンションの理事長をしていますが、集会の出席者が少ない、修繕積立金の改定でもめるなど物事がスムーズに進まないことがよくあります。

そうした面では一戸建ての方がメリットがありますが、マンションに比べると購入費用や固定資産税、光熱費などのコストが高くなりがちですので、やはり一長一短です。

理想のライフスタイルとコストの両面を考えておくことが大切ということですね。

馬場さん
馬場さん

はい。マンションも修繕積立金が上がっていく可能性を考慮し、管理組合の運営状況や計画も確認しておきたいです。

3.スムーズな住み替えのコツ

住み替えをスムーズに進める具体的な方法やコツを教えてください。

3-1.インターネットを活用する

相樂さん
相樂さん

最初はインターネットを使って情報するのが簡単だと思います。立地や間取り、オートロック、システムキッチンなどの条件を指定できるので、忙しい方でも便利です。

実際に調べてみると、サイトや物件の数が多すぎて迷ってしまうことがあります。

相樂さん
相樂さん

検索のコツは、住みたい家のタイプと、エリアや間取りなどをあわせて検索することです。たとえば「賃貸 2LDK 港区」とすると、情報が絞られてくると思います。

毎日チェックするのは大変なので、時間のある時にスーモなど大手の使いやすいポータルサイトを利用して検索や情報を見ることに慣れていきしょう。

3-2.複数の業者を回る

インターネットで好みの家を見つけたら、内覧を申し込めば良いのでしょうか?

相樂さん
相樂さん

直接内覧を申し込んでも構いませんが、仲介が大手なら、できればそのエリアをよく知っている地元の不動産会社にも足を運んでみてください

大手はどこにでもあり便利ですが、正直なところドライな面があります。地元の不動産会社は親身に相談に乗ってくれたり、融通が利くケースもあります。

馬場さん
馬場さん

持ち家を賃貸に出す場合も、地元の不動産会社が強いです。ただし強いとは言っても業者に丸投げせず、適正な価格で取引できるよう、インターネットで相場観を調べるなどということは必要です。

何事も自分で動いてみることが大切ですね。

馬場さん
馬場さん

そうですね。地元の不動産会社の場合、不動産オーナーとの関係や立場によって制限が出てくることもあるので、条件に納得できなければ他の不動産会社も回るようにしてください。

不動産会社を回るのは労力がかかりますが、毎日の生活に関わることなので、是非頑張っていただきたいです。

4.住み替え先の選び方

4-1.エリアの選び方

住み替え先のエリアを選ぶポイントはありますか?

相樂さん
相樂さん

住まわれる方がどういったライフスタイルを送りたいのかによりますが、人口の減少により都市部や郊外の一等地、駅近以外のエリアでは、さまざまなサービスを受けられなくなる可能性が高いことは考えておきたいです。

東京でも23区外の一部では、バスが減便や廃線になるなど、交通サービスが行き届かなくなりつつあると聞きます。

相樂さん
相樂さん

今後もサービスは縮小し、生活に必要なサービスが都市部の駅周辺に集まるスマートシティ化が進むでしょう。私のところでも、郊外の実家を売り、自分は都心に住む方が増えています。

馬場さん
馬場さん

必ずしも23区内が良いという訳ではありませんが、県庁所在地のある地域や郊外の一等地など通勤や買い物、通院などに便利で、将来的にも街が発展していきそうなエリアを選ぶことは大切になるのではないでしょうか。

4-2.家の選び方

家を選ぶ際のポイントは何でしょうか?

相樂さん
相樂さん

家選びもライフスタイルやこだわりによるので一概には言えませんが、立地や日当たりは変えられないので、きちんと確認してください。家賃やローンの支払いも無理がないか考えましょう。

4-3.中古物件の選び方

コストを抑えるなら中古物件が魅力的と思いますが、古い物件には安全面や衛生面で抵抗があります。

馬場さん
馬場さん

古くてもメンテナンスが行き届いていれば問題ないでしょう。不動産の世界では、物件ではなく「管理を買え」という言葉があるくらい、築年数よりも管理が家の価値を決めると考えられています。

マンションを見に行く際には、メンテナンス状況と修繕履歴を確認してください

間取りや内装が理想通りでない場合は、リフォームするという方法もありそうです。

馬場さん
馬場さん

リフォーム可能な家であれば、それも選択肢の一つですね。以前と比べてリフォーム費用も安くなり、建材も進化して新築のように仕上げることもできます。

こうした点でも内装より、自分で手を入れられない共用部と立地をしっかり検討して選ぶことが大事です。

5.引越しの負担を軽くする方法

住み替えの際、引越しが負担と考える方も多いと思います。私自身、転勤族で引越しが多いので、毎回費用や不用品の処分などで大変な思いをしていますが、引越しの負担を少しでも軽くする方法があれば教えてください。

5-1.梅雨、真夏、晩秋に引っ越す

相樂さん
相樂さん

繁忙期は費用も高く、条件や作業の質も落ちるので、できるならばオフシーズンでの引越しをオススメします。

繁忙期の3月、4月以外ということでしょうか?

相樂さん
相樂さん

3月、4月に加えて9月も移動シーズンなので、それ以外の期間です。10月と11月が穴場で、梅雨と真夏は特に良い条件で受けてもらいやすいでしょう。同じ時期でも、平日や時間指定でないプランは安くなります。

5-2.不用品の処分

不用品の処分も結構な負担です。

相樂さん
相樂さん

市区町村に処分してもらうのが安く済みますが、廃品回収業者が無料または安く処分してくれるケースもあります。ただし対応地域に偏りがあり、タイミングよく利用できるとは限りません。

馬場さん
馬場さん

不用品でもまだ使える物が多い場合は、リサイクルショップなど販路を持っているリサイクル業者にお願いするのも手です。不用品の回収費用から使える物の買取価格を引いてくれるので、すべて捨てるよりは安くなる可能性が高いでしょう。

買取価格が安かった場合、売りたくなくなるかもしれません。

馬場さん
馬場さん

多くの業者が無料で見積もりに来てくれるので、見積価格を見てから処分するか決めてください。

5-3.家財道具の処分

家そのものを売却する際は、処分品も多く手間がかかりそうです。

馬場さん
馬場さん

家を売却することが決まっている場合は、家財道具もあわせて処分をお願いする手もあります。家財道具も含めた買取価格を提示してくれると思うので、不動産会社に相談してみましょう。

不動産会社や引越し業者、リサイクル業者など、プロの力を借りると負担が軽く、住み替えがスムーズに進みそうですね。

相樂さん
相樂さん

これまで話してきたように不動産会社でも大手と地場では強みが違い、引越し業者やリサイクル業者もそれぞれに得意分野があります。

インターネットを使えばさまざまなサービスを見つけられるので、検索して気軽に問い合わせてみてはいかがでしょうか。それが理想のライフスタイルに近づく住み替えの第一歩だと思います。

6.【特別インタビュー】40代女性の住み替え体験談

最近、住み替えを体験されたという木村さん(仮名・40代女性・会社員)にお話を伺うことができました。

●住み替えのきっかけは何でしょうか?

通勤に便利な都内の賃貸マンションで一人暮らしをしていましたが、実家の母が亡くなり、郊外の一戸建てを相続したのがきっかけです。

生活の基盤を整える機会だと思い、実家を売却し、そのお金を頭金に中古マンションを購入しようと思いました。

● 実家を売却し、中古マンションを購入するという選択をしたのはなぜでしょうか?

住み慣れたところにそのまま住み続けたかったからです。セキュリティ上、一戸建てよりも集合住宅を望んでいたというのもあります。

●売却にあたり、どのように情報を探し、業者を見つけましたか?

実家近くの不動産会社に相談していたほか、知人に別の不動産会社を紹介してもらいました。

●不動産会社を選ぶ、最終的な決め手は何でしたか?

対応がスムーズだったことに加え、価格面も優れていたので、紹介された不動産会社に一本化しました。結果的に他社が提示した価格よりも20%以上高い価格で売却することができ、大変満足しています。

●購入先はどのようにして見つけましたか?

購入したいマンションが決まっていたため、販売会社に直接連絡して購入しました。

●住み替えて、暮らしはどのように変わりましたか?

かねてより興味のあったマンションということもあり、住環境には満足しています。賃貸ではなく自分のものなので、リフォーム等の楽しみもできました。

実家を売ったお金のうち、頭金の残りは貯蓄にまわして一定の資産も作ることができ、とても良い住み替えができたと思います。

7. まとめ

自分の住みたい場所が決まっていた木村さんのお話をうかがい、理想の住まいや暮らしを得るには、自分がどのようなライフスタイルを送りたいかをはっきりさせることが大切だということがわかりました。

現実問題として今後はスモールタウン化が進み、都心や地方の一等地、駅近など利便性の高いところを除いては、土地や家の価値が下がりやすくなることを頭に入れておく必要があります。

一方で、「思い出はお金に換算できない」というように、価格だけが家の価値を決めるものではありませんから、住み替えは自分にとって大切なものや実現させたいことを見直すきっかけになるとも言るでしょう。

これまで負担に感じていた住み替えや引越しですが、理想のライフスタイルに近づく機会だと捉え、今後は不動産会社や引越し業者などプロの力を借りながら、前向きに進めていきたいと思います。

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この記事を書いた人
阿部 由貴

健康運動指導士兼Webライター。ライティングスクール運営。医療系営業職を経て、Webライター業で独立。陸上競技経験や健康スポーツ系学部卒業、健康運動指導士という資格を活かした健康系の記事執筆が得意です♪

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