こんにちは、南の島の外国人を夫に持つライター・アンバー遥です。
日本でも、カフェのメニューにも載るほど一般的になりつつあるチャイ。シナモンやジンジャーが香るミルクティーの味わいにファンが増えています。
チャイに使うスパイスも、輸入食品のお店などで簡単に手に入るようになりました。
最初から茶葉にブレンドされたものもありますが、本格的には茶葉とスパイスを合わせて作ります。
“スパイスを使う”と聞くと難しそうに思われがちですが、インドの家庭で毎日飲まれている、チャイの淹れ方はいたってシンプルです。
今回はインド系フィジー人の夫から教わった本格チャイを、ティーバッグで作る簡単レシピをご紹介します。
1.チャイのはじまり
1800年代にインドで紅茶の茶葉栽培が盛んになり、高品質な茶葉はすべてイギリスへの輸出用に出荷されました。
しかし、ブロークンリーフやダストと呼ばれるようなB級茶葉は主に現地で使われることが多く、それらをより美味しく飲むために、牛乳で煮出しスパイスを加えて飲むインド式チャイが広まったと言われています。
2.チャイの身体にやさしいパワー
チャイに使う基本的なスパイスは、シナモン、クローブ、カルダモンとショウガです。お好みで追加するなら、ナツメグ、ペッパー、ローリエなど多数ありますが、ここではインドの家庭的なチャイに使う基本の4種のスパイスとそのパワーをご紹介します。
シナモン
漢方としては桂皮の名で知られるシナモン。近頃注目されているシナモンのパワーには、毛細血管のダメージを修復し、丈夫にする働きがあります。
全身の血管の99%は毛細血管。その毛細血管を健康な状態に保つことで、様々な不調や老化にアプローチできることが最近の研究で判明したそうです。
クローブ
スパイシーでお香のような独特な香りを持つクローブは、抗菌や鎮静の作用があると言われています。
夫は、喉がイガイガする時や空咳が続く時、クローブをそのままポイと口に入れて、まるでのど飴のように使います。またフィジーでは、近所のおじさん達が口臭予防にクローブを舐めていたそうで、調べてみると世界のあちこちでオーラルケアに使われているスパイスです。
カルダモン
スパイスの女王と呼ばれるカルダモンは、爽やかで上品でありながらパンチのある香りが特徴です。
緑色のサヤを割ると中に小さな黒い粒が入っています。通常はサヤのまま使いますが、特に清涼感あるスパイシーな香りにチャレンジしたい方はこの黒い粒を直接チャイに使ってもOK。
カルダモンは胃腸の働きを整えるなどの他、数多くのパワーが秘められており、英語のサイトでは「あなたに魔法をかけてしまうかもしれないスパイス」と言われているほどです。
ショウガ
日本人にも馴染み深いショウガのパワーは、ご存知の通り身体を温めてくれるほか、新陳代謝を高めてデトックスも促進してくれます。
30分以上加熱することで発生するショウガオールという成分が、身体を芯から温めてくれます。特に冬場や風邪のひき始めには、ショウガを多めに使うのも良いですね。
いずれのスパイスも大手スーパーやオンラインで手に入りやすいものですが、スパイスは古くなると香りが弱くなるので、小さめのパックで買って早めに使い切るのがオススメです。
3.本格的なチャイの作り方(2人分)
1) 小鍋に300mlのお湯を沸かします。このお湯の同量の牛乳を後で足すので、出来上がりは600ml程になります。
2)カルダモン3粒、シナモンスティック2本(写真のような原形なら3片)クローブ5粒、薄切りにした生の生姜4枚程度を鍋に入れます。いずれも潰したりはせずに、そのまま鍋に入れます。分量はお好みで加減しても構いません。
3)沸騰したら紅茶のティーバッグを2個入れます。※糸と持ち手の紙は切っておきます。
4) お好みの量の砂糖(甘味料)を加えます。甘さ控え目がよければ大さじ1杯程度。
5)3分程沸騰させて紅茶の色が充分に出たら、冷たい牛乳300mlを少しずつ足して、溢れないように気をつけながらさらに煮立てます。
牛乳を入れて沸騰した後も3〜4分は煮立てるのが、美味しいチャイを淹れるコツのようです。
6) スパイスとティーバックを取り除いて、カップに注げば出来上がり。(スパイスは茶こしを使います)
以上が簡単チャイレシピです。寒い日には身体が温まるし、暖かい日は少し甘めに作ってアイスにしても美味しいですよ。
ゼヒお試し下さい。