こんにちは! ライターの黒田です。最近、テレビや雑誌などでよく目にする“ロコモ”。あなたは、正しい意味をご存じですか?
「体が衰えることだったかな? 私も将来心配だな」と気になりつつ、私も自分はまだ30代だからと他人事でした。
ただ、その後もたびたび流れるCMや、「30代女性の約50%がロコモに対して不安を感じている」という統計を知り、ロコモが今とても身近な問題になっていると知ったのです。
これは健康運動指導士として無視できない!と早速ネット検索。ところが、改めて調べてみると、ロコモとは「運動器の障害」「移動機能の低下」「疼痛、関節可動域制限…」といった専門用語のオンパレードです。
大切なことなのに、一般の方が理解しにくい状況にあるのは残念。そこで、取材した内容をできるだけわかりやすく紹介します。
1. ロコモとは?
ロコモの正式名称は、“ロコモティブシンドローム(運動器症候群)”です。
筋肉や関節、骨など体を動かす役割をもつ部分が衰えたために、歩く、買い物、階段の昇り降りといった日常生活が思うようにできない“状態”を表します。
咳やくしゃみ、発熱がある状態を総称して、“風邪症候群”と言うのと似ていますね。
ロコモは、
・平坦なところでつまずく
・長く歩くと疲れる
・家事がツライ
など、「疲れているのかな?」「年かな?」と、それほど気に留めないことから始まります。
しかし対策をしないでいると体の衰えが進み、将来的に寝たきりや要介護につながる可能性もあるのです。
2. ロコモの原因
ロコモの三大原因は、加齢、運動不足、栄養バランスの乱れです。
加齢による筋肉や関節、骨などの衰えに、運動不足や栄養バランスの乱れが加わると、ロコモはますます進んでいきます。
つまずいたり、歩くのがツライのを理由に外出しないでいると、さらに筋肉や骨が衰えてしまうので、ロコモになる前、もしくは「私、ロコモかも?」と思ったタイミングで予防対策を始めた方が良いでしょう。
3. ロコモ予防
ロコモの三大原因のうち、不可抗力の加齢を除き、運動不足と栄養バランスは改善が可能です。ちょっとした心がけがロコモ予防につながります。
1) 毎日ちょっと“余分に”体を動かす
ロコモの原因が運動不足とは言え、予防のためにスポーツクラブやサークルに入ってバリバリ運動する必要はありません。
生活の中で、ちょっと余分に動くようにすればOKです。
例えば、
・いつもより少し速く歩いてみる
・目的の一階手前でエレベーターを降りて、一階分だけ階段を使う
・仕事帰りにウインドーショッピングに行く
細切れで構いませんので、今の生活に1日あたり合計10分動く時間をプラスしてみてください。
2) 栄養バランスを整える(タンパク質を摂る)
ダイエットを気にしてカロリー制限をする人は多いと思いますが、年齢を重ねると特に足りなくなってくるのは、実は筋肉や骨に必要なタンパク質やカルシウム、ビタミンD。これらが不足すると、ロコモになりやすいと言われます。
食事で摂るのが基本ですが、難しい場合はサプリメントなどで補ってもいいでしょう。ただ、サプリメントはネットで安価な物を求めると不純物が入っている場合などもありますから、できれば医師に相談して質の良い物を摂るようにしてください。
ロコモ予防のためには、栄養補給! と意気込んで無理するのではなく、栄養バランスは考えつつ好きな物を美味しくいただくのがよいでしょう。
なお、太り過ぎも痩せすぎもロコモには良くないので、運動も食事もほどほどにしてくださいね。