孤独死に直結する、セルフネグレクトの原因と対策

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最近、マスコミでもよく耳にするようになった『セルフネグレクト(セルネグ)』。

2016年7月に、嵐の二宮和也さんが「自分に興味が持てない」と発言し、セルフネグレクトを指摘されたり、片付けられない汚部屋の原因として、最近は若い人のセルフネグレクトがテレビ番組で取り上げられています。

しかし、高齢になればなるほどセルフネグレクトの危険性は高く、孤独死にも直結する社会問題として注目されているのです。

セルフネグレクトの予防と対策には、まずそれがどういうものか知ることが大切です。他人事ではない、セルフネグレクトについて紹介します。

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セルフネグレクトとは

セルフネグレクトとは、日本語では、“自己放任”。育児放棄のことを“子供をネグレクトする”と言いますが、同様に自分から生きることを放棄してしまう状態です。

「面倒くさい」「疲れた」「どうでもいい」「人に会いたくない」……セルフネグレクトは、まさにこんな呟きから始まります。

普通なら友人と会ったり美味しい物を食べたりなど、気分転換することで解消することができないまま、孤独に沈み込んでいき、次第に他人との交流や身の回りのことまでできなくなっていきます。

セルフネグレクトの症状

セルフネグレクトの症状とそこから来る危険性を端的にまとめてみました。

 症状 危険性
麻痺してくる空腹栄養失調
不衛生汚部屋、ゴミ屋敷
体調不良病気
拒否する人間関係孤立、孤独死
支援や治療貧困や病気の悪化

セルフネグレクトの原因

きっかけ

セルフネグレクトになるきっかけは、精神的には大きな別離や喪失感。身体的には、病気などがあります。

【セルフネグレクトのきっかけになり得る状況】
・精神的:身内の死や離婚、いじめやハラスメント、失業(リストラ)、大災害など
・身体的:認知症、うつ病、成人病、ストレス性の疾患、脳機能障害など

ヘルパーなど他人の助けを借りず、自分だけで介護していた人が、親の死後無気力になり、親の残した保険金などで働く必要もなく、家に引きこもってしまうケース。

認知症やうつ病の初期症状でも、同じような行動を取る場合があります。厄介なのは、病気の初期段階である程度の判断力を持ちながら他者を拒絶してしまうため、廻りも手を出せずに状況が悪化してしまうことが多いことです。

汚部屋

環境

現代はコンビニやインターネットの発展に伴い、人と関わらなくても生活できるようになりました。

昔よくいた“お節介おばさん”のような人が減り、地方であっても人間関係が希薄になってきています。

誰でも一人で暮らせるため、誰でも孤独死する可能性がある環境になってきたのです。

それに対し、行政の支援を求める声もありますが、本人がそれを拒否してしまう以上、余程のことがない限り行政でも手が出せません。

性格

セルフネグレクトになりやすい人の性格として、生真面目、プライドの高い、依存心が強いなどがあると言われますが、精神的なアクシデントや環境、病気をきっかけに性格が変わる場合もあるので、どんな性格の人でも陥る可能性があります。

自覚を持って自立した生活を送っている人でも、病気のように突然陥る可能性がある以上、人と関わっていくことが大事です。

セルフネグレクトの対策

セルフネグレクトは、一度その状態に陥ると、自ら外部からの接触を遮断するので、対応が大変難しくなります。そのため、どれだけ予防できるかが大切です。

【セルフネグレクトにならないために】

・自分の状況を自覚し、自主的に行動する努力。
・家族、友人との関わりを絶やさない。

また、周囲の家族や友人に、セルフネグレクトの心あたりがある場合は、お節介と言われても、相手に関わっていくことです。忍耐強く信頼関係を作り、話せる環境を作ってあげてください。

精神的なことだけでなく、身体的なダメージにも目を向けましょう。

ストレスから来る栄養障害が、メンタルに大きな影響を及ぼす副腎疲労症候群のような病気もあります。身体から良くすることに目を向け、専門医で検査を受けることも有効です。

まとめ

人はいつ病気になるか、どんなきっかけでセルフネグレクトの穴に落ちるかわかりません。

ちょっとゴミを放置して、今日はいいやと風呂に入らず、そんな小さな事でもきっかけになるのです。

更年期に入ると、体調や精神面でも不安定になりやすいため、なおさら自分の世界に入りがちです。

“セルフネグレクト”という言葉を知り、体調が不安定なら信頼できる主治医を探す、少し気分が落ちたら話せる友人を持つなど、日々の生活の中でその芽を摘んでおきましょう。

 

※この記事は、書籍やインターネット、情報番組などの情報と筆者の体験からまとめたものであり、専門家の監修を受けているものではありません。あくまでも参考としていただき、気になることがあったら医師の診察を受ける、行政に相談するなど行動してください。

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この記事を書いた人
結木 祥子

フリーライターです。商業誌やWEBにて、メンタルや健康関係の調査、取材、インタビューなどを行っています。趣味のエンタメ系ブログも運営中。

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