やましたひでこさんが提唱する『断捨離』は、身も心もすっきりする片付け方法として定着してきました。
最初は引き出しひとつからでも始めるといいと聞くと、始めやすいですね。
ただ、捨てられない族にとって、捨てない理由はたくさんあれど、“捨てるきっかけ”を見つけるのがなかなか難しいもの。
今回編集部では、捨てるきっかけの一つとして、化粧品の使用期限に注目しました。
「たまにしか使わないけど、高かったし」とか、「いつ使うかわからないから」…と洗面所の棚や化粧バッグを占領している数々の化粧品やケア商品!
それはいつ買ったのでしょう? そもそも、まだ使えるんですか?
各メーカーに問い合わせて、使用期限を伺うとともに、知らないでいるとコワイ使用期限切れトラブルも教えていただきました。
また、“捨て時”を知るための簡単な習慣もご紹介します。
1. 化粧品の使用期限とは
実は、多くの化粧品に、製造年月日や使用期限の表示はありません。
その理由は、医薬品医療機器等法によって「製造後3年以上品質が安定なものは使用期限の表示は必要ない」と決められているからです。
そのため、3年以上品質が変わらない化粧品には製造年月日も使用期限も、記載されていません。
だからといって、肌につけたり、口紅などは食品も同然。長年使えるというわけではありません。
“3年以上品質が変わらない”のは、高温多湿になるところ、直射日光の当たるところを避け、常温で保管した上での使用期限ですから、保存状態や使用方法によっては品質が変わってしまうことがあり得るということですね。
同じ化粧品でも、防腐剤の使用を最小限に抑えたものや、原料をオーガニックのものにこだわり、合成の防腐剤を使用していない化粧品などには使用期限が記載されています。
商品によって様々ですが、製造から1~2年のものが多いようです。
使用期限について、もうひとつ注意する点があります。それは未開封か開封後かということです。
“3年以上安定している状態”というのは、あくまでも未開封の場合。
一度開封してしまうと、内容物が空気に触れ、酸化が始まります。
空気中のホコリが入ったり、毎日手にとって使っていれば無菌状態というわけにはいきません。
★開封後の化粧品の使用期限目安★
・製造日の表示がない化粧品の場合、どのメーカーもなるべく早く使い切ることを推奨していますが、問い合わせところ6ヶ月~1年以内が多かったです。
・オーガニックなど使用期限の記載のある化粧品では、2ヶ月~6ヶ月以内を目安にということでした。
開封した化粧品類は、食品と同様に早めに使い切ることが基本です。
2. 使用期限のチェックポイント
実際あなたの手元にある捨てられない化粧品が、使えるのか使えないのか?
各メーカーで共通した使用期限、つまり“捨て時”のチェックポイントです。
こんな化粧品はすぐ捨てよう!チェックポイント | |
臭い | 使い始めた頃に比べて臭いが変わった。嫌な臭いがする。 |
色 | 変色している。(例:白いものが黄色や茶色っぽく変ってる) 透明だった物が濁っている。 |
状態 ※ファンデーション | リキッド:分離したり、透明な液が出ている。 固形 :部分的に固まっていたり、色が変わった。 クリーム:分離したり、伸びが悪くなっている |
状態を見てわからなければ、二の腕やひじの内側に付けてみて肌トラブルがないか確かめてみる方法もあります。
本来は48時間必要ですが、時間が無ければ前の晩に腕につけ、翌朝チェックすれば大丈夫です。
開封時と比べて変化しているものや異常があるものは、“今が捨て時”ですよ。
3. UVケアの使用期限は?
夏には大活躍するUVケア商品。でもシーズンが終われば、使わないままですよね。
一本使い切ることは滅多にないだけに、何年か前の商品を続けて使っていませんか?
【UVケア】(花王)
最近では年間を通して使う方も多い商品ですが、使い切れなくても1年たったら買い換えた方がいいでしょう。
SPFの数値によって、肌への負担や、使用期限に変わりはありません。
日差しによって使い分けるなど、使用を一時中止するときは、容器の口の周りをティッシュできれいに拭き取り保管してください。
【制汗剤】(LION)
運動などで汗をかくことがあるので、夏以外でも使う方が多い商品ですが、基本的に半年前後使ったら新しくしてください。
スプレータイプでも、直接肌に使う化粧品なので同様です。
しばらく保管していたスプレーを使うときは、袋などに出してみて、香りの変化や詰まり等がないかを確かめてください。
先日テレビで美容アドバイザーの方が言っていたのは、UVケア商品は毎年品質が向上するので、新しい商品が出たら買い換える方が肌のためには良いとのこと。
そのために、最近では使い切れる小さなサイズのUV商品も登場しています。
4. 使用期限切れの商品を使った時のトラブルは?
個人差があるので、全ての人に出るわけではありませんが、使用期限切れや変質してしまった化粧品を使うと、肌荒れ・ニキビ・かゆみ・肌が赤くなる・かぶれなどの皮膚トラブルが多く見られます。
特に疲れが貯まっているや、年齢的に肌のコンディションが変わってくると、予想外のトラブルに見舞われることがあるので注意が必要です。
「新商品が発売されていて、ついつい買ってしまった!」というときは、もったいなくても今開封しているものを捨ててしまいましょう。
5. 使用期限切れ対策にオススメな方法
化粧品は肌を美しくするためのものですが、古くなったものを使って、逆効果になってしまっては悲しい限り。
そうならないためにも、保存する場所を考え、いつ開封したのかを把握しておきましょう。
そのために簡単な方法として、「開封した日付を商品に書いておく」のが有効です。
油性ペンで直接書くのが簡単ですが、直接書くのはあまり…という方は、はがせるシールやマスキングテープを使うと良いです。
ペンとシールをセットで洗面所やドレッサーなどに置いておけば、直ぐに書き込めるので、「あとでやろうと思って忘れていた」防止にもなり、オススメ。
まとめ
化粧品は直接肌につけるものなので、使用期限を考え、できるだけ清潔に使いましょう。
保管状況によって品質の状態は変わってきますので、少しでもおかしいと感じることがあれば、使用は中止してください。
もし、いつ買ったか忘れてしまっても、ほとんどのメーカーでは、電話の問い合わせで、製造番号から製造年月日がわかりますし、自分が今使っている化粧品の状態を伝え、品質が正常かどうかも教えてもらうことが出来るそうです。
私は、洗面所で眠っていた制汗剤スプレーが5年前製造のものであることが発覚!もちろん処分を勧められました(笑)
どの商品も毎日適量を使えば、使い切るまで品質が劣化することはほぼありません。
高額の化粧品もありますが、普段使う物なら数百円。「残っていて、もったいないから」…と言って、肌に悪く、場所も取る物を大事に取っておくのはナンセンス!
さあ、洗面所に行って、早速古い商品を片付けましょう!