「美術館女子」に感じた違和感の理由:編集長ブログ_8

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2017京都国立博物館「国宝」展Blog
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「美術館女子」が炎上しましたね。

「AKB48のメンバーが各地の美術館を訪れ、写真を通じて、アートの力を発信していく」(公式ページ)として、読売新聞オンラインと美術館連絡協議会の企画した連載で、読売新聞とオンラインで公開されました。

現在はすべて削除されてしまいましたが、6/12に公開された第1回では、AKBのメンバーが東京都現代美術館を訪れて、建物や作品を鑑賞している様子を画像メインで紹介されていました。読売新聞オンラインの記事ながら、どう見ても作りがインスタグラム。あくまでも映え優先なのがわかります。

その後、公開早々SNSでバッシングされ、朝日新聞では批判記事が掲載されたりして、さらに拡散。結局、28日までに企画終了、ページも削除されました。

批判で大きかったのが、「〜女子」とか「無知な女の子でもアートは楽しめる」的な表現の仕方が“ジェンダーバランスへの意識欠如”だったり、インスタグラム的なデザインが“作品を単なる映えポイントにするな”だったりと納得するところもありますが、個人的にノンポリの私としては、なるほど、いろいろな考え方があるのね……という感想ぐらいしかなく。

それより「美術館女子」っていうのに違和感があって、炎上する前、最初に記事のタイトルを見たときに、(いよいよ美術館にハマってる女子も流行りだしたか〜)と期待したにもかかわらず、あれ?なんか違う……と感じたわけです。

そしたら、「草食男子」の生みの親・深澤真紀さんがテレビで解説していて腑に落ちたことがありました。私のとって「○○女子」って、たとえば「歴女」とか「リケジョ」とかに代表されるような、何か好きな○○にどハマリしている女性という認識でした。なので、主体はあくまで○○。

しかしながら、読売の企画はあくまで「女子」っていうか「アイドル」メインで、映えるポイントとしての美術館を紹介、という記事に見えてしまっていたのです。

個人的にはアートに触れる人が増えるのは歓迎だし、入り方はなんでもいいと思っているのですが、今回は言葉やトレンドのリサーチをせずに、単純に流行に乗っかっちゃって大失敗!というとこでしょうか。実際、美術館に行くと女性率も高いですしね。

 

それはともかく、コロナ明けで予約制の美術館や展覧会が増えていますが、逆に混まずにゆっくり見られるので、今がオススメです。

アプリ「チラシミュージアム」眺めながら展覧会計画を考えています。

※画像は2017年の京都国立博物館「国宝」展です。

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この記事を書いた人
瀬津 由紀子

1963年東京生まれ。家業である古美術商・瀬津雅陶堂を手伝う傍ら、フリーライターとして活動。講談社、世界文化社の婦人誌を中心にインタビュー、アート、旅行などの取材、ライティングを行う。
2000年より株式会社オフィス・アイシス代表取締役。「エイルナビ」編集長

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