ダラスはここ数日かなり気温の低い、寒い日々が続いています。
新型コロナ禍でのハロウィーンや、とうとう来週に迫った大統領選挙に、ある意味揺れ続けているアメリカ合衆国ですが、皆様はいかがお過ごしでしょうか。
■製作年：2012年
■サイズ：18cm x 12cm x 12cm
■素材：foam sheet and mixed media
■所蔵：個人
■画像クレジット：ⒸKANA HARADA, Photo by Makoto Takemura ※無断転載禁止
今週からは、またちょっと変わった作品をいろいろとピックアップしてご紹介させて頂きます。今回の作品は、少々糖分高め？な“ANYTHING YOU WANT”です。
器の中は、“ANYTHING YOU WANT”: あなたが望むもの／ことすべて。。。
無限なる可能性、無限なる夢、無限なる喜び、無限なる元気、無限なる感謝、無限なる愛、無限なる平安、無限なる成功、無限なる幸せ。。。などなどなど、 そのすべてが詰まっている、玉手箱です。
そんな奇跡を、ひとりひとり全員にプレゼントできたらどんなに幸せだろう……!!!
などと、ひとりでワクワク身をよじりながら、お菓子のような、おまけのコレクションのような、花や果物のような夢をひとつひとつ作り、詰め合わせてみました。
そして、この作品ははじめて、非営利団体のアートスペースでも一般の画廊でもなく、美術館から個展の依頼を受けた時に作ったものです。
この美術館があるのは、ダラスから車で西へ約２時間程行った小さな町Albanyで、そのあまりの小ささと可愛さと、ある意味時間が止まった感じはまさに”映画のセット”。ホテルなし、スーパーもコンビニもなし。レストランとカフェは一軒づつ有り。聞くと牧場主が多く住んでいるところだとか。
ここまで小さな町ははじめてでしたが、もっとはじめてだったのは、このOld Jail Art Center美術館（1980年〜）が、大昔刑務所だった（1876〜1877年建設）と言う話。
しかも「独房シリーズ」と銘打った、この建物の２階にある、まさに独房だった２部屋のスペースを使っての個展だったのです！
独房２部屋のそれぞれの黒い鉄の出入り口に、小さな扉を開け閉めできる覗き窓があるのですが、そこが小さな棚のようになっており、そこに置くことを想定して、作品を作りました。
この個展は、こう言う場所だからこそ特に、希望や夢、過去よりも未来、心の平安や癒しなどを込めたいと思い、独房の中に細雪も降らせ、花にも蕾にもたくさん咲いてもらいました。草原の中でのピクニック風景や、新しい明日をも繰り広げてみました。
この個展には、素晴らしい出会いの縁や、頂いた忘れられない数々の言葉、思い出がたくさんあります。当時の展覧会企画者（今は館長）とその奥様や子供達ともいまだに仲良く、何かと助けて頂いています。
ANYTHING YOU WANT……望むもの。ほしいもの。 特に今年の新型コロナ流行の影響で、皆それぞれ、さまざまに変わったかもしれませんね。
ちなみに、制作現場で今私がほしいものは。。。”透明のワイヤー”です。
どこかに存在するのかも知れませんが、とにかく作品を作るのに、柔らか過ぎず硬過ぎず、安くて美しく、扱いやすければ言うことなし♪
そしてどうしてもほしいもの、もうひとつ。それは言うまでもなく、世界中我々ひとりひとりの平和。健康や暮らしなど、すべてを含む、心の平安。
んー、どちらも遠いような近いような。。。でも言葉にしておくと、きっと宇宙がどこかで聞いていて、反応してくれると思うので書いておくことにします。
皆様ひとりひとりの希望がすべて＊絶対に＊叶う、思いがけないほど眩しい週末でありますように！
xoxo