メリークリスマス!
ジングルベルやホワイトクリスマスなど、クリスマスソングというのは聴くといつもなんともいえなく懐かしい、しみじみとした気持ちになります。
毎年、アメリカの12月25日の特に朝は、なんとも言えない、静かな祈りのような空気に包まれます。日本の皆様にとって、今年はどんなクリスマスだったでしょう。
■製作年:2016年
■サイズ:50cm x 50cm
■素材:透明水彩画に水彩画紙の貼り絵
■所蔵:個人
■画像クレジット:ⒸKANA HARADA, Photo by Makoto Takemura ※無断転載禁止
今週の作品は、2016年作の “ADVENTURE/大冒険” です。
「人生は大冒険!我々皆にとって、喜びと素晴らしい発見と、美しさ溢れる旅でありますように!」という気持ちを込めました。
この作品は、私が所属しているダラスの画廊、Talley Dunn Galleryでの2回目の個展の為に作ったものです。アメリカでそれまで作った作品のほとんどが立体作品だったので、こんな機会にしっかりとした平面作品のシリーズを作っておこう、と思ったのでした。

ADVENTURE @『SANCTUARY』展 Talley Dunn Gallery(TDG),2018
透明水彩絵の具と鋏の両方を駆使し、貼り絵のようなスタイルになりました。それぞれの形は、厚手の水彩画用紙を切ってから色を塗ったものと、既にいろいろ描いておいた画用紙を切ったものの両方があります。
制作のイメージは、小さい頃、外で遊んだ「ままごと」がフト*浮かび、そこから広がってゆきました。
当時(今も(笑))葉っぱはお皿であったり、ホウキや船でもありました。花や木の実はおかずだったり、帽子や楽器でもありました。小石は椅子やテーブル、そして時にかまどのブロックであったり、と自然は最高のおもちゃでいっぱいです。
そんな気持ちでチョキチョキ切り抜いたパーツを並べている内に、私にはそれらがまるで大冒険の地図のように見えてきて、宇宙船に自由に飛び回ってもらうことにしました。
それぞれのパーツは、角がちょっとカールしていたり、画用紙から浮いていたりします。それは、ひとつひとつ手に持ちながらハサミで切った形のまま、裏にチョンチョン*と数点だけ糊を付け、直接画用紙に貼ってあるからです。
考えたらこれもまた、子供の頃の思い出からヒントを得ています。私が子供の頃、デパートなどのレストランにあった、子供向けの紙のランチョンマットでした。
動物などがいろいろな絵が描いてあり、そのひとつひとつの周りに、部分的に切りこみ線が入っています。それを手前に折り曲げると、その動物を立ち上げられるようになっているのです。大体は2色刷り程度で、大したものではありませんでしたが、子供心は相当ワクワクしました♪
やはり特にこういう楽しい思い出は、大人になっても、死ぬまでヒントや力になってくれるようですね。心踊る、無限なる想像力は、いつまでも持っていたいものです。
ちなみに、この作品は今年開催した、ヒューストン近郊の Art Museum of Southeast Texas 美術館/AMSET での個展でも展示しました。
来週の今頃は、いよいよ新年。この連載は一週間お休みを頂き、次回は1月8日(金)となりますが、皆様どうぞ良いお年を!日本もかなり寒いようですが、暖かくして、良い年末年始をお過ごし下さい。
xoxo